[ 恋 の 相 関 図 ]





わかっていたけれど、少しは悔しい。
長い時間一緒にいるから、すぐにわかるんだ。
は俺に興味をもっていない。
話したこともない徹に興味を持っている。
陸上部のは、徹と接点がない。
幼馴染で、互いに引っ越しを繰り返した今でも家が近所の俺とは、接点がありすぎる。
けれど、は俺に惚れなかった。
成績が酷い徹のためを思って、身近なところで家庭教師を探し、成績優秀なを徹につけた。
それが裏目に出た。
興味はいつしか恋心に変わってしまった。
と徹は急接近。
俺の入る余地はないだろう。

嬉しそうに笑顔で徹の話をする
その話を黙って聞いている俺は一体何なんだ?
このままでいいのか?
俺の気持ちは押し殺してを応援すればいいのか?
それとも、思いを伝えてしまうか?
そうすれば、きっとは苦しむだろう。
そんなことはさせたくない。
結局、黙っているのがいちばんなのだろう。
完全に納得できたわけじゃないけれど、今はこれが最良の策。





「原田くんって、やればできる子だよね。なんでやらないんだろ?」

「やる気の問題だろ。何か目標でもできたのかもな」

「誰かと競争したり・・・とか?」

「金賭けてたらやるだろうなぁ」

「ハハハ、そうだね。やりそうだなー、あの子」





自分に関することは鈍感なんだ、は。
徹の目つきが変わったのは、に恋をしたから。
それ以外考えられない。
が徹と恋に落ちるのも時間の問題。
報われないのは仕方がない。

試験が終われば、と徹は付き合っているだろう。
は、はにかみながら俺に報告するんだろうな。
「原田くんと付き合うことになりました」って。
先のことが全部予想できてしまう。
そして、現実のものになって、ひとりで苦笑いするんだ。









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徹くんドリーム「先生!」の学ちゃん視点です。
ゴメン、学ちゃん!フラれちゃったね・・・。

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