手に入らないなら、殺してでも手に入れたい。
その気持ちがわからなくもない。
を見ていると、そう思う。
振り向かない、拒絶する、防御する、突き放す。
掴みたくても、掴めない。殺す隙すら与えてくれない。
「社長、仕事してください」
「断る。私はを愛でたい」
「断固拒否! いつまで執着するんですか? 諦めてください」
に拒絶されるたびに、手に入れたくなる。
諦めるという思考回路が働かない。
罪な女だな、。
どれだけ、私を狂わせたら気が済むのだ。
[ 狂わせる ]
社長は、私と釣りあわない。
絶対、もっといい人がいるはず。
だから、何を言われても拒絶する。
でも、その度に、心がざわめく。
好き、って思ったら負けだ。
あとは狂ったように恋に落ちるだけ。
だめだ、だめだ、だめだ。
今はまだ、恋に落ちちゃだめ。
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