、これ頼む」
「あ、はい、承知しました」
「俺は、部活に行くから、後はよろしくな」

跡部さんの後姿を見送る。
生徒会室には私しかいなくなった。
サボリ常習犯、補習、体調不良、そんな人ばかりで、今日は会長と私の二人しか揃わなかった。

頼まれた仕事を早々に片付け、りんごジュースの紙パックを片手に窓辺でテニスコートを眺める。
生徒会室は、テニスコートを見るならベストスポットなのだ。

跡部さん、いるかな?
いた! 鳳くんと何か話してる。

静かな生徒会室で、私は居残り常習犯。
そして、いつも、彼の姿を目に焼き付ける。





[ 焼き付ける ]





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