嗚呼、本当に妬ましい。
色が白くて、肌も綺麗で、髪は柔らかくて、顔だちも良くて。
眉目秀麗って言葉、柊くんのためにあるんじゃないの?
「何見てんだ、」
「柊くん、見てた」
「そりゃ、見たらわかる」
「眉目秀麗すぎて嫉妬する」
「あ、そう」
否定しないんだね。
興味ないんだね。
「ほしいと思っても、手に入らないものってたくさんあるね」
「そうだな」
「柊くんもほしいけど手に入れられないものがあるの?」
「とかな」
ごめんね。彼氏いるからさ、柊くんとは付き合えないの。
「笑った顔も、楽しそうな声も、全部、俺のものにはならないから、あいつにいつも嫉妬してる」
嗚呼、少し悲しそうに眉をハの字に曲げた顔も、情緒があって素敵だと思う。
[ 妬む ]
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