ターゲット捕捉。
ロック・オン。
引き金を引いたって、何も起きやしない。


「何をしている、相棒」
「うおっ、ルード。急に声を掛けるな」
「そうか、か」


神羅社員御用達のレストランの店員、
人気者すぎて、俺には手が届かない。
高嶺の花ってやつだ。

さすがに、タークスくらいは知っているだろう。
だから、俺のことも知っているだろう。
でも、そうとは限らない。
話したことなんて、ないからな。


「ルード、邪魔したら許さねえからな」
「相棒の恋路の邪魔をするほど、俺も暇ではない」
「そうかよ、と」


なんとかして、打ち落としたい。
は今日も、誰にでも笑顔を振りまく。
俺の想いをこめた銃弾は、彼女の元へ届いただろうか。





[ 狙う ]





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