が側にいない。
姿も見えない。
それがどれだけ辛いことか、わかっていなかった。
の幸せのためと自分に言い聞かせ、自分の心の声を無視し続けた。
その結果、これだ。
食事は喉を通らない。
ベッドに入っても眠れない。
会いたくても、会えない。
「しゃちょー、ちゃんと働いてくれよ、と」
「お前に言われる筋合いはない、レノ」
「も、きっと後悔してる」
「何をだ?」
「社長と別れたことを」
「そうか」
だからと言って、何かできるわけでもない。
天を仰げば、厭味なくらい太陽燦々。雲ひとつない青空が広がる。
正反対の色だ。
と出会ったことすら悔やむほどの私の心の中と比べれば。
目を閉じたところで、の悲しい表情しか思い浮かばない。
[ 悔やむ ]
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