「現世で生きていたときの記憶はありません」
「そりゃそうだろ」
「でも、日番谷隊長にお会いしたことがある気がするんです」
「現世でか? 記憶もないのに?」
「はい、どうしてでしょうね」


俺も、にはどこかで会ったことがある気がするんだ。
それは、尸魂界ではない、どこか別の世界で。


「現世で生きていた頃、俺達は一緒にいたんだろうな」
「そうですね」


それで、『来世も一緒にいよう』と約束したのなら、その願いは叶っているということだ。


「現世で生きていた頃、俺達はどういう関係だったんだろうな」
「親子、兄妹、友達、ライバル、同僚、候補はいろいろありますね」


恋人と夫婦は列挙してくれないんだな。
ソファから立ち上がり、座ったままのの背後に移動し、抱きしめる。


「隊長?」
「巡り合ったんだ。運命か、偶然か、わかんねえけど」
「必然です」
「断言したな?」
「はい。この身、滅びても、また巡り合う」
「必ずな」





[ 巡り合う ]





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