教室の窓を開け放つ。

そのまま窓の向こうに広がる世界を眺める。

見下ろした世界は、登校してきた生徒が校舎へ消えていくだけ。



色素の薄い髪を見つけた。

笑ってる。隣の人はバスケ部の先輩だっけ。

いいな、柊くんの笑った顔。

校舎へ消えていくまでずっと見つめた。



柊くんの姿は消えて見えなくなったけど、まだあそこで笑っている気がして、

私は外の世界の一点を見つめるのを止めることができなかった。

柊くんの笑った顔、ずっと見ていたいよ。





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